硬貨の「20枚まで」は、持っている硬貨の合計が20枚までという意味ではありません。日本銀行は、1種類の硬貨を一度に使えるのは20枚までと説明しています。つまり、同じ額面ごとに数えるのが出発点です。
ただし、21枚以上が一律に「禁止」されるわけでもありません。法令上の範囲、相手方の了解、店舗や機械の案内を分けて確認しましょう。
結論
硬貨は、同じ種類(同じ額面)ごとに一度に20枚までが法貨として強制通用する範囲です。通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第7条の「額面価格の20倍まで」を、日本銀行は「一種類の貨幣につき、一度に20枚まで」と説明しています。21枚以上でも、財務省は取引の相手方の了解があれば受け渡しを妨げないと案内しています。
最終確認日:2026年10月3日/出典:日本銀行「1種類の硬貨を一度に使える枚数」、財務省「日本銀行券と貨幣の強制通用力」

硬貨は、同じ額面ごとに一度に20枚までが法貨として強制通用する範囲です(写真は5円硬貨)。写真:新幹線沿線民/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
硬貨の20枚は合計で数える?種類別に数える?
| 数え方 | 公式説明との関係 | 確認例 |
|---|---|---|
| 財布の硬貨をすべて合計する | 「20枚」の公式な数え方ではない | 10円玉12枚と100円玉12枚は合計24枚 |
| 同じ額面ごとに数える | 日本銀行の「1種類の硬貨」という説明に沿う | 10円玉12枚、100円玉12枚を別々に数える |
| 店舗・機械の独自上限を見る | 法貨の一般ルールとは別の確認 | セルフレジや券売機の投入枚数表示を見る |
「24枚あるから上限超過」と合計だけで決めるのではなく、まず10円玉と100円玉を分けて数えます。そのうえで、支払先の案内を確認します。
法律ではどう定められている?
通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第7条は、貨幣が「額面価格の二十倍まで」を限りとして法貨通用すると定めています。
この一文だけでは「合計20枚」と読み違えやすいため、日本銀行のQ&Aも一緒に見るのが分かりやすい方法です。日本銀行は、1種類の硬貨を一度に使えるのは20枚までで、その範囲には強制通用力があると説明しています。
21枚以上の硬貨は使えない?
| 同じ額面の枚数 | 一般情報としての整理 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 20枚ちょうど | 公式説明の「20枚まで」に含まれる | 店舗や機械の利用案内 |
| 21枚以上 | 法貨としての強制通用の範囲を超える | 相手方が受け取ることに了解しているか |
財務省は、20倍を超える枚数でも相手方が了解すれば、その受け渡しを妨げないと説明しています。したがって「21枚目から法律で支払えない」と単純化するのは正確ではありません。
一方、国民生活センターは、1種類の硬貨を20枚より多く使う場合、店側が受け取りを断ることができると案内しています。20枚までの範囲と、21枚以上で相手方の了解を確認する範囲を分けるのがポイントです。
金額に直すと、強制通用の範囲は1円玉なら20円、10円玉なら200円、100円玉なら2,000円までです。たとえば1,980円を払うとき、100円玉19枚・50円玉1枚・10円玉3枚なら、どの額面も20枚以内に収まります。1円玉を30枚使いたいときのように20枚を超える場合は、出す前に一言確認するのが確実です。
店やセルフレジの枚数制限は法律と同じ?
店舗や機械には、投入枚数、使える額面、現金受付時間などの独自案内がある場合があります。これは法貨の一般的な説明と同じものではありません。
たとえば、セブン‐イレブンのFAQは、同一硬貨は20枚まで利用でき、21枚以上は店舗責任者の判断で断る場合があると案内しています。これは同社の店舗案内です。他の店舗や機械にもそのまま当てはめず、利用する場所の表示を確認してください。
小銭を減らしたいときは、口座に入れる方法にも費用がかかる点に注意が必要です。ゆうちょ銀行のATMで硬貨を預け入れると、1〜25枚で110円、26〜50枚で220円、51〜100枚で330円の料金がかかり、預け入れ額が料金以下だと取り扱えません(1円玉50枚、つまり50円は預けられません)。窓口なら100枚までは無料で、101〜500枚は550円です。少しずつたまる小銭は、額面ごとに20枚以内に分けて日々の支払いで使うほうが、手数料を払わずに済みます。
支払う前の3ステップ
- 額面ごとに分ける — 1円、5円、10円など、同じ額面の枚数を数えます。
- 20枚と21枚以上を分ける — 同じ額面が20枚までか、21枚以上かを確認します。
- 支払先の案内を見る — レジ、券売機、窓口の表示を確認し、21枚以上なら先に受け取り可否を尋ねます。

写真:NateNate60/Wikimedia Commons(CC BY 4.0)
急いでいる場面では、同じ額面を20枚以下の束に分けておくと、相手にも枚数を伝えやすくなります。これは支払い成立を保証する方法ではなく、確認をしやすくする準備です。
混同しやすい3つのこと
- 「20枚」は全硬貨の合計ではない — 日本銀行の説明は1種類の硬貨が単位です。
- 21枚以上は全面禁止ではない — 財務省は相手方が了解した受け渡しを妨げないと説明しています。
- 法貨の範囲と機械の仕様は別 — 投入口やセルフレジの上限は、その機械の案内を確認します。
受け取りを断られたら?
21枚以上の硬貨を断られた場合は、紙幣やキャッシュレス決済に切り替えるのが現実的です。支払いが成立したか、店や相手にどんな責任があるかといった個別のトラブルは、この記事では判断できません。
納得できないときは、日時、店舗名、金額、やり取りの内容を記録し、消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センターなどにつながります)に相談してください。
この記事のポイント
- 硬貨は同じ額面ごとに一度に20枚までが強制通用の範囲(1円玉なら20円、100円玉なら2,000円分)。財布の合計枚数では数えない
- 21枚以上も、相手が了解すれば使える。セルフレジや券売機には機械ごとの上限がある
- 小銭を口座に入れると手数料がかかることがある(ゆうちょ銀行ATMは25枚まで110円、窓口は100枚まで無料)
よくある質問
100円玉20枚は使えますか?
日本銀行の一般説明では、1種類の硬貨は20枚までが法貨としての強制通用力の範囲です。ただし、店舗や機械の個別案内は別に確認してください。
10円玉20枚と100円玉20枚なら合計40枚ですが、上限超過ですか?
日本銀行の説明は「1種類の硬貨」が単位です。合計枚数だけで上限超過とは決めず、10円玉と100円玉を別々に数えます。実際の受け取り方法は支払先にも確認してください。
同じ硬貨が21枚あると絶対に使えませんか?
絶対に使えないという説明ではありません。財務省は、相手方が了解すれば20倍を超える枚数の受け渡しも妨げないと案内しています。先に支払先へ確認するのが安全です。
別の暮らしの計算を探す
この一覧は、硬貨の受領可否、支払いの成立、店舗判断、法的結論を決めるものではありません。
公式情報・出典
- e-Gov法令検索「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」 — 公布1987年6月1日、施行1988年4月1日。2026年10月3日確認。
- 財務省「日本銀行券と貨幣の強制通用力」 — 2023年12月15日更新。2026年10月3日確認。
- 日本銀行「1種類の硬貨を一度に使える枚数」 — 表示更新日なし。2026年10月3日確認。
- 国民生活センター「同じ種類の硬貨を一度に大量に使用する場合」 — 2023年7月20日公開、2026年1月9日更新。2026年10月3日確認。
- セブン‐イレブン「硬貨で支払う場合の枚数制限」 — 2023年1月23日更新。2026年10月3日確認。
- ゆうちょ銀行「ATMご利用時間・料金」(ATM硬貨預払料金、2026年10月3日確認)
- ゆうちょ銀行「その他の料金」(硬貨取扱料金〔窓口〕、2026年10月3日確認)
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アイキャッチ画像 写真:新幹線沿線民/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)。本文中の写真の出典は各写真の下に記載しています。