紙幣と硬貨は誰が発行する?製造する組織との違い

「お札は国立印刷局、硬貨は造幣局で作る」と聞いたことがあっても、作る組織と発行する主体は同じとは限りません。

先に結論を整理すると、お札の正式名称は日本銀行券で、国立印刷局が製造し、日本銀行が発行します。硬貨は公式ページでは貨幣と呼ばれ、造幣局が製造し、政府が発行します。完成した時点と発行されたとされる時点も別です。

結論

日本の紙幣(日本銀行券)は独立行政法人国立印刷局が製造し、日本銀行が発行します。硬貨(貨幣)は独立行政法人造幣局が製造し、政府が発行します。貨幣は造幣局で製造された後に日本銀行へ交付された時点で発行されたことになるため、「作る組織」と「発行する主体」を分けて理解します。

最終確認日:2026年10月3日/出典:日本銀行「銀行券・貨幣の発行・管理の概要」

まず表で確認|製造元と発行元

表は横にスクロールできます。
日常の呼び方・公式ページの呼び方・製造の比較表
日常の呼び方公式ページの呼び方製造発行発行とされる時点市中へ渡る入口
紙幣・お札日本銀行券・銀行券国立印刷局日本銀行取引先金融機関が日銀当座預金を引き出し、銀行券を受け取る時日本銀行から金融機関へ
硬貨・コイン貨幣造幣局政府政府から日本銀行へ製造済み貨幣を交付する時日本銀行から金融機関へ

この表は、各組織の一般的な役割を見分けるためのものです。手元の現金の真贋、有効性、交換可否、収集価値は判断しません。

なぜ「製造」と「発行」を分けて考える?

製造は、紙や金属から形を作り、検査して納入できる状態にする工程です。発行は、公式説明でその銀行券・貨幣が通貨として送り出される時点を指します。

同じ現金でも、作る技術と、通貨として発行する権限・時点は別に整理されています。「どこで作るか」を調べたいのか、「誰が発行するか」を調べたいのかで、見る公式ページが変わります。

日本銀行券はどう発行される?

  1. 財務大臣の製造命令と日本銀行の発注に基づき、国立印刷局が日本銀行券を製造します。
  2. 国立印刷局から日本銀行へ納入されます。
  3. 取引先金融機関が日本銀行当座預金を引き出し、銀行券を受け取ります。
  4. 日本銀行は、この時点で銀行券が発行されたと説明しています。
国立印刷局の「お札と切手の博物館」の入口
お札を製造するのは国立印刷局です(写真は東京都北区にある国立印刷局の「お札と切手の博物館」)。
写真:Syced/Wikimedia Commons(CC0)

作った場所は国立印刷局、発行元は日本銀行です。製造元の名称が印刷されていても、それだけで発行元と同じという意味ではありません。

硬貨(貨幣)はどう発行される?

  1. 財務省が必要な製造枚数を定めます。
  2. 造幣局が貨幣を製造します。
  3. 製造済みの貨幣が、政府から日本銀行へ交付されます。
  4. 造幣局と日本銀行は、この交付時点で貨幣が発行されたと説明しています。

硬貨を実際に作るのは造幣局ですが、発行主体は政府です。記事では一般的な流れだけを扱い、発行量や政策判断は評価しません。

日本銀行は硬貨にも関わる?

日本銀行は、銀行券については発行主体です。一方、貨幣は政府が発行し、日本銀行は交付を受けます。

発行後は、銀行券も貨幣も日本銀行の取引先金融機関を通じて世の中へ送り出されます。日本銀行に両方が集まるからといって、両方の発行元が日本銀行というわけではありません。

暮らしの中でこの違いが役に立つのは、お金が傷んだときです。破れたり燃えたりしたお札や硬貨の引換えは日本銀行の本支店が行っており、手数料はかかりません。お札は残っている面積が3分の2以上なら全額、5分の2以上3分の2未満なら半額(一万円券なら5,000円)、5分の2未満は失効します。破れた紙片は捨てずに、テープで貼り合わせて持ち込みます。なお、日本銀行は両替は行っていないので、両替は金融機関に相談します。

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迷いやすい3つの言葉

紙幣と銀行券

日常では「紙幣」「お札」と呼びますが、日本銀行と国立印刷局の現行案内では「日本銀行券」「銀行券」という表現が使われます。

硬貨と貨幣

日常では「硬貨」「コイン」が分かりやすい一方、造幣局や日本銀行の公式ページでは「貨幣」という語が使われます。検索するときは両方の語を試すと公式情報へ進みやすくなります。

発行と流通

発行は公式説明上の時点、流通はその後に金融機関や利用者の間を移動することです。市中で見かけた時が初めての発行時点とは限りません。

公式情報を確認する3段階

  1. まず、紙幣なら「日本銀行券」、硬貨なら「貨幣」という公式語に置き換えます。
  2. 知りたいことを「製造元」「発行元」「発行時点」「流通」のどれかに分けます。
  3. 日本銀行、造幣局、国立印刷局の一次公式ページで同じ役割表現を確認します。

ページに公開・更新日の表示がない場合は、確認日を記録し、公開直前にも内容が変わっていないか読み直します。

手元の現金について確かめたいときは?

手元のお札や硬貨が有効か、傷んだ現金がいくらに引き換えられるかは、日本銀行の案内で確認できます。記念貨幣や古い現金を売るといくらになるかは、額面とは別の話で、公式資料からは分かりません。

店や機械で何枚まで使えるか、受け取ってもらえるかは、それぞれの支払先の案内を確認してください。

次の作業へ

発行元と製造元を確認したあと、日数や割合など別の暮らしの計算が必要なら、KurashiQの計算ツール一覧から目的に合うものを選べます。計算ツールは現金の発行元、真贋、有効性、交換可否、公式・法的結果を判定しません。

この記事のポイント

  • お札(日本銀行券)は国立印刷局が製造し、日本銀行が発行する
  • 硬貨(貨幣)は造幣局が製造し、政府が発行する。日本銀行へ交付された時点で発行
  • 傷んだ現金の引換えは日本銀行の本支店で手数料なし。お札は面積3分の2以上で全額、5分の2以上で半額

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よくある質問

お札を印刷しているのは日本銀行ですか?

日本銀行によると、銀行券は独立行政法人国立印刷局が製造し、日本銀行が製造費用を支払って引き取ります。発行するのは日本銀行です。

硬貨を発行しているのは誰ですか?

日本銀行の説明では、貨幣は日本銀行ではなく政府が発行しています。製造は独立行政法人造幣局が行います。

硬貨はいつ「発行された」ことになりますか?

貨幣は造幣局が製造した後に日本銀行へ交付され、この時点で発行されたことになると日本銀行は説明しています。

参照した公式情報

  1. 日本銀行「銀行券・貨幣の発行・管理の概要」(公開・更新日表示なし、2026年10月3日確認)
  2. 独立行政法人造幣局「貨幣Q&A」(公開・更新日表示なし、2026年10月3日確認)
  3. 独立行政法人国立印刷局「お札の特長」(2026年10月3日確認)
  4. 独立行政法人国立印刷局「お札に関するよくあるご質問」(2026年10月3日確認)
  5. 日本銀行「銀行券(お札)と貨幣(硬貨)」(公開・更新日表示なし、2026年10月3日確認)
  6. 日本銀行「日本銀行が行う損傷現金の引換えについて」(2026年10月3日確認)
  7. 日本銀行「損傷銀行券の引換基準」(2026年10月3日確認)

執筆: KurashiQ編集部

この記事は、公式資料の確認、構成整理、文章の点検にAIを補助的に使用し、公開前に自動の編集・事実確認を行っています。

アイキャッチ画像 写真:Wiiii/Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)。本文中の写真の出典は各写真の下に記載しています。