ワンストップ特例申請書の書き方と期限【2026年分】1月10日に間に合わないときは

ふるさと納税のワンストップ特例は、寄附先の自治体ごとに申請書を出せば、確定申告をしなくても寄附金控除が受けられる仕組みです。2026年(令和8年)1月〜12月の寄附分の期限は2027年1月10日。総務省の様式をもとに、架空の会社員で申請書の欄ごとの記入例、同封する本人確認書類の組み合わせ、引っ越したとき・期限に間に合わないときの手続きを順に説明します。

30秒でわかる答え

  • 期限は寄附した翌年の1月10日。2026年中の寄附なら2027年1月10日(日)です。寄附先によって「必着」と「消印有効」の2通りがあるので、申請書に同封された案内で確認します。
  • 2027年は1月9日(土)〜11日(月・成人の日)が3連休で、普通郵便は配達されません。郵送するなら年内〜1月初めに出すのが安全です。
  • 書く欄は、住所・氏名・個人番号・生年月日などの本人欄、寄附日と金額、①②の2つのチェックだけ。マイナンバーカードの表と裏のコピー(カードがなければ番号確認書類+本人確認書類)を同封します。
  • 間に合わなかった年は確定申告(還付申告)で同じ控除が受けられます。何もしないと、5万円の寄附なら控除される4万8,000円がまるごと戻りません。
  • 6団体以上に申請した、医療費控除などで確定申告をした――この場合は特例がすべて無効になり、確定申告にすべての寄附を含める必要があります。

最終確認日:2026年10月7日/主な出典:総務省「ふるさと納税ポータルサイト」・第五十五号の五様式、国税庁 タックスアンサーNo.1155・No.2030、柏市・小田原市・日向市・小松島市・扶桑町の案内、日本郵便

寄附先の数と、確定申告をする予定があるかを入れると、2026年分のワンストップ特例が使えそうかと提出期限を確認できます(控除額は計算しません)。

この記事の対象:会社員・公務員など年末調整を受けていて、2026年にふるさと納税をした(これからする)人。寄附先から届いた申請書の書き方や、期限・必要書類を確認したい人。

ワンストップ特例とは?使える人・使えない人

確定申告をする必要がない給与所得者などで、1年間の寄附先が5団体以内の人だけが使える、確定申告の代わりの手続きです。寄附先ごとに申請書を出すと、所得税の分も含めた控除の全額が、翌年度(2027年6月以降)の住民税から差し引かれます。言い換えると、「確定申告をする人」は最初から対象外で、あとから確定申告をすると特例のほうが消えます。

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使える人の例・使えない人の例の比較表
使える人の例使えない人の例
働き方・収入勤務先の年末調整で税金の精算が終わる会社員・公務員自営業・フリーランスなど確定申告が必要な人。給与収入が2,000万円を超える人。年の途中で退職して年末調整を受けていない人など
ほかの控除年末調整で受けられる控除(生命保険料控除、2年目以降の住宅ローン控除など)だけの人医療費控除、1年目の住宅ローン控除などのために確定申告をする人
寄附先の数1月〜12月の寄附先が5団体以内6団体以上に申請した人
住民税の申告住民税の申告も必要ない人ふるさと納税以外の理由で住民税の申告が必要な人
出典:総務省「ふるさと納税のしくみ」、第五十五号の五様式の注記、柏市「ふるさと納税ワンストップ特例制度」

同じ自治体に何回寄附しても、数えるのは1団体です。ただし申請書は、原則として寄附(申し込み)ごとに1枚必要です(柏市・小田原市の案内)。寄附の回数ではなく自治体の数で「5」を数え、申請書は回数分そろえる、と覚えておくと迷いません。

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ワンストップと確定申告で、戻るお金はどう違う?

上限の範囲内なら、ワンストップでも確定申告でも控除の合計額はほぼ同じです。違うのは戻り方と時期だけで、損をするのは「どちらもしなかった」ときです。手続きを忘れると、寄附はただの寄附になり、2,000円で済むはずの自己負担が寄附額そのものになります。

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手続き・所得税・住民税(2027年度)の比較表
手続き所得税住民税(2027年度)控除の合計
ワンストップ特例控除なし(還付なし)約4万8,000円減る(2027年6月〜2028年5月の住民税から)約4万8,000円
確定申告約4,900円が還付される(e-Taxなら3週間程度)約4万3,100円減る約4万8,000円
どちらもしない0円0円0円(自己負担5万円)
例:2026年に合計5万円を寄附、所得税の税率10%(復興特別所得税を含め10.21%)、上限の範囲内の場合。KurashiQ編集部の概算。計算式は総務省「税金の控除について」、還付の時期は国税庁「確定申告期に多いお問合せ事項Q&A」

計算の中身は次のとおりです。控除の対象は寄附額から2,000円を引いた4万8,000円。確定申告なら、所得税で4万8,000円×10.21%=約4,900円、住民税の基本分で4万8,000円×10%=4,800円、住民税の特例分で4万8,000円×(100%-10%-10.21%)=約3万8,300円が控除されます。ワンストップ特例では、所得税で引かれるはずだった約4,900円も住民税から引かれるので、合計は同じ約4万8,000円です。

給与から住民税が天引きされている人なら、ワンストップ特例の効果は「2027年6月から1年間、毎月の住民税がおよそ4,000円ずつ少ない」という形で表れます。銀行口座への振込みはありません。上限額そのものは年収と家族構成で変わるので、ふるさと納税の上限額はいくら?年収・家族構成別の早見表で先に確認してください。

期限はいつ?「必着」と「消印有効」の違い

2026年1月〜12月の寄附分は、2027年1月10日が期限です。ただし「1月10日に届いていること(必着)」とする自治体と、「1月10日の消印まで(消印有効)」とする自治体があります。同じ年に複数の自治体へ寄附した人は、いちばん厳しい「必着」の自治体に合わせて準備すると、取りこぼしがありません。

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自治体(例)・案内している期限の比較表
自治体(例)案内している期限
千葉県柏市寄附した翌年の1月10日まで(必着)
宮崎県日向市寄附をした翌年の1月10日(必着)
徳島県小松島市寄附をした翌年の1月10日(消印有効)
愛知県扶桑町寄附された日の翌年の1月10日(消印有効)
各自治体の公式サイトの表記(2026年10月7日確認)。期限の扱いは寄附先ごとに異なるため、申請書に同封された案内か寄附先の公式サイトで確認してください

2027年は、期限の前後がこんな並びになります。日本郵便は、普通郵便(手紙・はがき)を土曜・日曜・休日には原則として配達しません。速達・書留・レターパックなどは土日・休日も配達されます。

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日付・曜日・普通郵便の配達の比較表
日付曜日普通郵便の配達
2027年1月8日金あり
2027年1月9日土なし
2027年1月10日(期限日)日なし
2027年1月11日月・成人の日なし
出典:日本郵便「土曜日・日曜日・休日に手紙・はがき・荷物(ゆうパック)等の配達は行われますか?」

つまり「必着」の自治体へ普通郵便で送るなら、実際には1月8日(金)までに届くように出すのが現実的なラインです。年末年始は郵便が混み合い、到着が遅れることがあると案内している自治体もあります(日向市)。土日・休日に届いた郵便を期限内として扱うかどうかも自治体の運用によるので、12月の寄附でも申請書はできるだけ年内に投函しておくのが安心です。

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記入例の前提(架空の人物)

ここからは、次の架空の会社員で申請書を埋めていきます。3つの自治体に合計5万円を寄附し、同じ町には2回寄附しているので、申請書は4枚になります。

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寄附先・寄附日・寄附金額の比較表
寄附先寄附日寄附金額申請書
〇〇市2026年6月15日20,000円1枚
△△町(1回目)2026年9月1日10,000円1枚
□□村2026年11月3日10,000円1枚
△△町(2回目)2026年12月28日10,000円1枚(寄附ごとに提出)
人物:見本 花子(ミホン ハナコ)、会社員、勤務先で年末調整を受け、ほかに確定申告の予定なし。記入例の人物・住所・番号はすべて架空です

申請書は、寄附先の自治体から受領証明書と一緒に届くもの(住所・氏名などが印字済みのこともあります)を使うのが基本です。届かない、なくしたという場合は、寄附先の公式サイトや総務省のサイトから様式をダウンロードできます。自治体によって申請書が異なることがあるので(総務省)、どの様式を受け付けるかは寄附先の案内に従ってください。

STEP1:申請書の上半分(あなたの情報)を書く

上半分には、申請先の自治体名と、あなたの住所・氏名・個人番号・電話番号・生年月日を書きます。この住所と氏名が、翌年1月1日時点の住民票と食い違うと特例が使えなくなるので、ここがいちばん大事な欄です。

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欄・記入例・ポイントの比較表
欄記入例ポイント
令和_年寄附分令和 8 年寄附分寄附した年。2026年なら「8」
提出日(令和_年_月_日)令和8年7月1日申請書を書いて出す日
__殿(宛先)〇〇市長寄附先の自治体の長。印字済みならそのまま
整理番号(空欄)自治体が使う欄。番号の記入を求める案内がなければ空欄
住所〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3住民票の住所。印字と違うときは二重線で消して書き直す(小田原市の案内)
電話番号000-0000-0000日中に連絡がつく番号。不備の連絡に使われます
フリガナ/氏名ミホン ハナコ/見本 花子住民票と同じ表記
個人番号(12桁のマイナンバー)あなた本人の番号。家族の番号ではありません
生年月日平成 2 年 4 月 1 日(「平」に○)元号に○を付けて数字を書く
様式:総務省サイト掲載の「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」(第五十五号の五様式。「令和 年寄附分」の現行版、押印欄なし。2026年10月7日確認)。記入例はすべて架空です

総務省の様式には押印欄がありません。自治体独自の様式で押印や署名の欄がある場合は、その様式の案内どおりに書いてください。控除を受けられるのは寄附をした本人で、寄附の名義も本人である必要があります(総務省「よくある質問」)。家族の名義で申し込んだ寄附は、あなたの申請書には書けません。

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STEP2:寄附の内容と①②のチェックを書く

下半分の「1.」に寄附日と金額を書き、「2.」の①と②の□に両方チェックを入れます。①と②の両方に当てはまる人しか申請できない決まりなので、どちらかが空欄だと受け付けられません。

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欄・記入例・ポイントの比較表
欄記入例ポイント
1.寄附年月日令和 8 年 6 月 15 日受領証明書や寄附の申込履歴に書かれた寄附日
1.寄附金額20,000 円その自治体へのその回の寄附額
2.① 申告特例対象寄附者である☑2026年分の所得税の確定申告をする必要がなく、住民税の申告も必要ない見込みの人
2.② 要件に該当する者である☑2026年1月1日〜12月31日に申請する自治体が5以下の見込みの人
申請書受付書(下の切り取り線部分)(記入不要の部分は空欄)「切り取らないでください」とあるので、つけたまま提出
様式:総務省 第五十五号の五様式。記入例はすべて架空です

①の意味は「年末調整だけで税金の精算が終わる人」です。12月に医療費がかさんで確定申告をすることになりそう、といった場合は、①にチェックを入れても、実際に確定申告をした時点で特例は無効になります。迷う人は、申請はしておき、確定申告をすることになったらその申告にすべての寄附を含める、と決めておけば控除を取りこぼしません。

STEP3:同封する本人確認書類をそろえる

マイナンバーカードがある人は、カードの表と裏のコピーを1枚ずつ同封すれば足ります。カードがない人は「番号確認」と「本人確認」の書類を別々に用意します。書類の不足は受付されない原因になり、期限間際だと再提出が間に合わないので、ここで確実にそろえます。

鹿児島県霧島市役所の窓口フロアと待合いの椅子
マイナンバーカードがない人は、マイナンバー入りの住民票の写しを市区町村の窓口で取って番号確認書類にできます(写真は鹿児島県霧島市役所)。
写真:Sharon Hahn Darlin/Wikimedia Commons(CC BY 4.0)
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あなたの状況・番号確認の書類(1点)・本人確認の書類の比較表
あなたの状況番号確認の書類(1点)本人確認の書類
マイナンバーカードがあるカードの裏面のコピーカードの表面のコピー
カードがなく、顔写真付きの身分証がある通知カード(記載の氏名・住所などが住民票と一致している場合に限る)、またはマイナンバー入りの住民票の写し・住民票記載事項証明書のコピー運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、在留カード、身体障害者手帳などのいずれか1点のコピー
カードがなく、顔写真付きの身分証もない同上健康保険の資格確認書、年金手帳など、氏名と生年月日(または住所)がわかる書類2点以上のコピー
出典:小田原市・柏市「ふるさと納税ワンストップ特例」の案内。細かい扱いは寄附先の案内を確認してください
  • 資格確認書は記号・番号・保険者番号・QRコードを、年金手帳は基礎年金番号を隠してコピーするよう求める自治体があります(小田原市)。
  • 従来の健康保険証を本人確認書類にする場合の期限を2025年12月1日必着としていた自治体もあります(日向市)。2026年分の申請では、資格確認書や顔写真付きの身分証を使うのが確実です。
  • 引っ越しなどで券面の記載事項に変更がある人は、変更後の情報が確認できる面のコピーも同封します(柏市)。

STEP4:郵送かオンラインで提出する

提出方法は、申請書と書類のコピーを寄附先に郵送するか、対応している自治体ならマイナンバーカードを使ってオンラインで申請するかの2通りです。オンラインなら郵送日数を気にしなくてよいので、12月の駆け込み寄附ほどオンラインが向いています。

  • 郵送:寄附先の案内にある送付先へ。受付を委託先の会社が行っている自治体もあり、送り先は自治体の住所と違うことがあります(柏市)。送料は自己負担とする自治体があり(柏市)、返信用封筒を同封してくる自治体もあります(小松島市)。
  • オンライン:2022年の寄附分から、一部の自治体でマイナンバーカードを使ったオンライン申請ができるようになっています(総務省)。「自治体マイページ」「IAM」「ふるまど」、寄附したポータルサイトのアプリなど、使えるサービスは自治体ごとに違います。
  • 受付の確認:正しく受理した申請について、メールや受領書で知らせる自治体があります(燕市)。不備があれば連絡が来るので、申請書の電話番号は正確に。

KurashiQのワンストップ特例の期限確認で条件を入れておくと、自分がそもそも対象になるかを申請前に確かめられます。

引っ越し・結婚で住所や氏名が変わったら

申請書を出したあと、寄附した翌年の1月1日までに住所や氏名が変わったら、申請したすべての自治体に「申告特例申請事項変更届出書」を1月10日までに出します。住民税は1月1日に住んでいる市区町村がかけるので、届出をしないと控除の情報が新しい住所の市区町村に届かず、特例が使えなくなります。

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変わったこと・時期・必要な手続きの比較表
変わったこと・時期必要な手続き
2026年中〜2027年1月1日に引っ越した・結婚で姓が変わった変更届出書を、申請書を出したすべての自治体へ2027年1月10日までに提出(変更内容がわかる書類のコピーを添付)
電話番号だけが変わった届出は不要(総務省様式の注記で電話番号は除かれています)
2027年1月2日以降に引っ越した変更届の対象外(様式の注記は「翌年1月1日までの間」の変更)
申請書を出す前に引っ越した申請書に新しい住所を書けばよい(印字済みなら二重線で訂正)
出典:総務省 第五十五号の六様式、総務省「ふるさと納税ワンストップ特例制度」、日光市・小田原市の案内

柏市は、申請書(変更届出書を含む)の内容が1月1日時点の住民登録と違う場合を、特例が無効になる例として挙げています。12月に引っ越す予定がある人は、寄附と申請を引っ越し後に回すか、引っ越したらすぐに変更届を出すと決めておきましょう。4団体に申請していたなら、変更届も4通です。

1月10日に間に合わないときは?確定申告に切り替える

期限を過ぎたら、その年のワンストップ特例は使えません。代わりに確定申告(還付申告)をすれば、同じ寄附金控除が受けられます。還付申告は確定申告の期間と関係なく、2027年1月1日から5年間出せるので、1月中に気づいたならすぐに申告できます。

福岡市中央区天神にある福岡税務署の庁舎
ワンストップ特例が使えなかった年は、確定申告(還付申告)で寄附金控除を受けます(写真は福岡市の福岡税務署)。
写真:Hirho/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
  • 用意するもの:寄附先から届いた寄附金受領証明書(全団体分)、勤務先の源泉徴収票。マイナポータル連携を使うと、受領証明書のデータを取り込んで自動入力できる場合があります(国税庁)。
  • 作成:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で寄附金控除を入力。期限に間に合った自治体の分も含め、その年のすべての寄附を入れます(確定申告をすると、出したワンストップ申請も無効になるため)。
  • 手書きの場合:申告書第二表の「寄附金控除に関する事項」に加え、「住民税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」欄にも金額を書きます。ここが空欄だと住民税で控除されないことがあります(国税庁 No.1155)。
  • 提出:e-Taxか、住所地の税務署へ郵送・持参。e-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理されています(国税庁)。

見本さんの例なら、2027年に還付申告をすれば所得税の約4,900円が口座に戻り、2027年度の住民税が約4万3,100円減ります。申告をしないままだと、寄附5万円に対して控除は0円です。年末調整で所得税がすでに0円になっていて住民税だけで控除を受ける人は、税務署ではなく市区町村に住民税の申告をします(総務省)。

特例が無効になる3つの落とし穴

「6団体目に申請した」「確定申告をした」「1月1日の住所と申請内容が違う」の3つは、出したワンストップ申請がまとめて無効になる典型例です。無効になっても確定申告で控除は受けられますが、気づかずに放置すると、寄附した全額の控除を失います。

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落とし穴・起きること・対処の比較表
落とし穴起きること対処
5団体に計5万円寄附したあと、12月に6団体目へ1万円寄附して申請申請先が5を超え、6団体すべての特例が無効6団体分の合計6万円を確定申告に含める(控除の対象は5万8,000円)
医療費控除のために確定申告。ふるさと納税は「ワンストップを出したから」と書かなかったワンストップは無効、申告にも寄附が入っていないので控除0円すべての寄附を含めて申告。出したあとなら更正の請求で直せる(所得税額が変わらない場合は市区町村に相談。国税庁 No.1155)
12月に引っ越したが変更届を出さなかった1月1日時点の住民登録と申請内容が違い、無効になることがある1月10日までに全団体へ変更届。間に合わなければ確定申告
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1155、総務省 第五十五号の五様式の注記、柏市の案内。金額は架空の例

もうひとつ見落としやすいのが、住民税が決まったあと(6月以降)に、別の理由で還付申告をするケースです。柏市は、ワンストップ特例で住民税を計算したあとに期限後の確定申告(還付申告を含む)があると特例は無効になり、住民税が計算し直されて追加で納めることがあると案内しています。数年前の医療費控除をあとから申告するときも、その年のふるさと納税を必ず申告に含めてください。

医療費がいくらから控除の対象になるかは医療費控除はいくらから?で解説しています。住宅ローン控除は2年目以降なら年末調整で受けられるので、ワンストップ特例とも両立します(住宅借入金等特別控除申告書の書き方)。

この記事のポイント

  • 2026年分の期限は2027年1月10日(日)。「必着」と「消印有効」は寄附先ごとに違い、前後は3連休なので、郵送は年内〜1月初めに。
  • 書くのは本人欄、寄附日と金額、①②の両方のチェック。マイナンバーカードの表裏コピー(なければ番号確認+本人確認書類)を同封します。
  • ワンストップでも確定申告でも控除の合計はほぼ同じ。損をするのは何もしなかったときで、5万円の寄附なら4万8,000円が戻りません。
  • 6団体以上・確定申告・1月1日の住所との食い違いで特例は無効。そのときは確定申告にすべての寄附を含めます。
  • 期限に遅れても、還付申告は2027年1月1日から5年間出せます。

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よくある質問

同じ自治体に2回寄附したら、何団体と数えますか?

1団体です。5団体の数え方は自治体の数ですが、申請書は原則として寄附ごとに出します(柏市・小田原市)。1回目の申請書を出していても、2回目の分は別に必要です。

申請書が届きません。自分で用意してもいいですか?

寄附先の公式サイトや総務省のサイトから様式をダウンロードできます。自治体によって申請書が異なることがあるので、受け付ける様式と送付先は寄附先の案内で確認してください。寄附の申込時に「申請書の送付を希望」にチェックしただけでは申請は完了しません(総務省「よくある質問」)。

控除がきちんと反映されたかは、どこで確認できますか?

ワンストップ特例の控除は、2027年6月以降の住民税の減額として反映されます。勤務先から渡される住民税の決定通知書(6月ごろ)で、税額控除の欄を確認できます。見方がわからないときは、お住まいの市区町村の住民税の担当課に問い合わせてください。

医療費控除の確定申告をする予定ですが、ワンストップも出してしまいました。

確定申告をした時点でワンストップ申請は無効になるので、申告にすべての寄附を含めれば問題ありません。申請を取り下げる手続きは必要ありません。手書きなら第二表の住民税欄への記入を忘れないでください。

年の途中で転職した会社員でも使えますか?

新しい勤務先で前の勤務先の分も含めて年末調整を受け、ほかに確定申告をする理由がなければ使えます。年内に再就職せず年末調整を受けていない場合は、使えない人の例として挙げている自治体があり(柏市)、確定申告で控除を受けることになります。

寄附先ごとに期限の扱いや受け付ける書類が違うことがあります。迷ったときは、申請書に同封された案内か寄附先の担当窓口で確認してください。ふるさと納税の全体像はふるさと納税ガイドにまとめています。

公式情報・出典

  1. 総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(2026年10月7日確認)
  2. 総務省「ふるさと納税のしくみ|ふるさと納税の流れ」(2026年10月7日確認)
  3. 総務省「ふるさと納税ワンストップ特例制度」(2026年10月7日確認)
  4. 総務省「ふるさと納税 よくある質問」(2026年10月7日確認)
  5. 総務省「寄附金税額控除に係る申告特例申請書(第五十五号の五様式)」(PDF)(2026年10月7日確認)
  6. 総務省「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書(第五十五号の六様式)」(PDF)(2026年10月7日確認)
  7. 国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」(2026年10月7日確認)
  8. 国税庁「No.2030 還付申告」(2026年10月7日確認)
  9. 国税庁「ふるさと納税をされた方へ(確定申告特集)」(2026年10月7日確認)
  10. 国税庁「確定申告期に多いお問合せ事項Q&A【税金の還付】」(2026年10月7日確認)
  11. 柏市「ふるさと納税ワンストップ特例制度」(2026年10月7日確認)
  12. 小田原市「ふるさと納税ワンストップ特例申請制度について」(2026年10月7日確認)
  13. 日向市「ふるさと納税ワンストップ特例を申請される方へ」(2026年10月7日確認)
  14. 日光市「ワンストップ特例申請(ふるさと納税)」(2026年10月7日確認)
  15. 小松島市「ワンストップ特例申請に関するQ&A」(2026年10月7日確認)
  16. 扶桑町「ふるさと寄附金ワンストップ特例制度」(2026年10月7日確認)
  17. 燕市「寄附金控除の手続き」(2026年10月7日確認)
  18. 日本郵便「土曜日・日曜日・休日に手紙・はがき・荷物(ゆうパック)等の配達は行われますか?」(2026年10月7日確認)

更新履歴

  • 2026年10月7日:初版作成(総務省の様式・ふるさと納税ポータルサイト、国税庁タックスアンサー、各自治体の案内、日本郵便の案内で確認)

アイキャッチ写真:Inook2011/Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)。本文中の写真の出典は各写真の下に記載しています。